これからサーフィンを始めたい!という方に読んでもらいたい記事です。はじめにお伝えしますと、
サーフィンは何歳からでも始められます!
そして
いますぐにでも始められます!
かれこれサーフィンを始めて20年になりますが、今やもうサーフィンのない生活は考えられません。生活の一部、いや生活そのものと言っていいかもしれません。これからサーフィンを始めてみようかな、と考えている方へ伝えたいのが、
「サーフィンを始めるのに遅すぎるということはありません」
ということ。よく聞くのが「サーフィンは難しい」「全くうまくならない」といった話。確かにサーフィンは難しいものですが、「難しさ」よりも「楽しさ」の方が大きいです。
楽しいからこそ、難しくてもまた海に出てサーフィンをしたくなる。回数を重ねることで必ず新しい発見があり、少しずつでも上達を感じられる、それがサーフィン。朝早く起きて眠い目をこすり、熱いコーヒーを飲みながらお気に入りの音楽を聴き、車を海まで走らせる、そんなシーンもサーフィンの一部分。
「海が混むのでサーファー人口よ、減ってくれ」
とエゴイスト的な考えをもっていた僕。海は誰のものでもないんですよね。一人でも多くの人にサーフィンの楽しさを知ってもらいたいという想いでこの記事を書いています。
これからサーフィンを始めたいけどどんな道具を揃えたら良いか分からない、という方はこの記事によって少しでもサーフィンを始めるキッカケとなってもらえたら嬉しいです。
サーフィンを始めるための5つの道具
サーフボードが積める車
なんといってもサーフィンには車が必要です。以前僕は車を持っていなかったので、電車で海まで通ったりすることもありましたが、サーフボードを持ちながらの電車移動は結構大変でした(苦笑)。
サーフボードは重く壊れやすいものなので慎重に運ばなければなりませんし、なにより人混みの中を大きなサーフボードを持ちながら歩くのは大変です。
電車の中でもサーフボードが倒れないように支えなくてはならないので席に座ることも出来ませんし、移動するだけで疲れてしまいます。通勤時間帯の満員電車へのサーフボードの持ち込みは物理的に出来ませんし、持ち込みを禁止している鉄道会社もありますね。
まずは車がないとサーフィンは始まらないと言ってもいいかもしれません。マイカーでなくレンタカーでもいいので、サーフボードが積み込めるような車を用意しましょう。
サーフボード(3~5万円程)
サーフボードも最近では手ごろな値段で購入出来ます。初心者なら3~5万円程の価格帯が相場。中古でも結構です。10~20万円もする高額なものもありますが、初心者はそんなボードを買う必要は全くありません。
初心者は海の上でのボードの扱いに慣れていないためすぐに傷がついたり、ボードの管理不足で腐食したり、ボードのヒビから水が入ったりするなどして、ボードをダメにしてしまうものです。
サーフボードを通販で購入することもおすすめしていません。必ずサーフショップに行ってサーフボードを選びましょう。店員さんにサーフィン初心者であることを伝えるといいですよ。かつて僕も正直にサーフィン初心者であることを伝えたところ、親身になって店員さんにサーフボードを選んでもらいました。
「どこの海でサーフィンをするのか」「どんなサーフィンをしたいのか」などを考慮したサーフボードを選んでくれると思います。
サーフショップの店員さんって、日焼けもしていて怖いイメージがあると思っている方も多いと思いますが、案外親切ですよ(笑)。店員さん自身もサーフィンをしているので、むしろ説明したがりな店員さんが多いですね。
まずは初心者には「浮力」のあるサーフボードがおすすめ。サーフボードは大きく3つの種類に分けられます。
ロングボード
長さ2~3メートル程の大きなボード。長さ、厚み、重さ、浮力もあり初心者が始めるファーストボードに適しています。浮力があるので、小さい波でも波に押されると長時間安定してボードに立つことが出来ます。波に乗るという感覚をいち早くつかめるボードです。
ショートボード
長さ170cm~190cm程のボード。ロングボードに比べ長さ、厚みがなく一般的に上級者が扱うボードですが、もちろんショートボードから初めるのもアリ。僕もショートボードからスタートしました。
ここでは詳しくは触れませんがロングとショートは「全くの別物」。ざっくり説明するとロングは波に押される感覚を楽しむもので、ショートは波のパワーゾーン(波が切り立っている最も波の力が強い場所)でターンやリップなどをメイクするもの。・・・といっても何がなんだか分かりませんよね(汗)
ショートはロングに比べて波の上でのボードコントロールが行いやすく、波の上でいろいろなアクションを繰り出すことができます。自身が波乗りを楽しむことはもちろん、アクションをすることで周囲を魅せることにも重きがあります。
ファンボード
ショートボードとロングボードの中間の立ち位置のボード。長さは2~2.2メートル程のものが一般的で、適度な厚み、幅、浮力があります。ロングより短いため海の上での扱いも楽です。ショートほど小回りが利きませんが、簡単なアクションを行うこともできます。
車にサクッと積むことが出来て、波が小さい時でもある程度楽しめる、まさに名前の通りの「Fun Board」です。
ウェットスーツ(2~3万円程)
擦れ、日焼け、怪我、クラゲ等から身を守る大事なアイテムです。
擦れから体を守る
よく海パン一丁でサーフィンしている爽やかな青年を見ることがありますが、その人はきっと上級者です。初心者が海パン一丁でサーフィンをやろうものなら大変です。
海の上ではサーフボードに腹ばいになって両腕を使って水を掻いて移動する「パドリング」というものを行わなくてはなりません。その際、お腹とボードが擦れるんですが、ウェットスーツを着ていればお腹を保護出来ますが、海パン一丁だと保護するものがないので、お腹が擦れることによって激痛が生じます。
日焼けから体を守る
サーフィン中は海水浴と違って、上半身が常に海水から上に出ているため、ダイレクトに直射日光を浴びてしまいます。日光からまず守りたい体の部分は、「顔」、「肩」、「背中」。皮膚が薄い分ダメージを受けやすい箇所です。ウェットスーツを着てさえいれば、顔以外の部分を日光から守ることが出来ます。
初めてのサーフィンでは必ず顔に日焼け止めを塗っておきましょう。曇っているからといって日光をあなどってはいけません。サーフィン中は直射日光だけでなく、海面を跳ね返った日光からもダメージを受けます。特に紫外線を長時間浴びることに慣れていない方は要注意。
僕も初めてサーフィンをした時は、顔に日焼け止めを何度も塗り直したにも関わらず、痛みが出るくらい日焼けしました。今となっては紫外線にも慣れて簡単に日焼けすることはなくなってきましたが。
なので初心者の方は、面倒でも海から上がって日焼け止めを塗り直すことをおすすめします。いい波を求めて沖の方まで行ってしまうと、岸まで戻るのが億劫になるんですけどね(苦笑)
怪我から体を守る
危険が伴うスポーツ、それがサーフィンです。大きな波によってコントロールが出来なくなったり、サーファー同士の衝突や、サーフィン中のワイプアウト(波にまかれて洗濯機の中にいるような状態になる)によって予期せぬ怪我をしてしまうことがあります。
特にサーフボードの裏側に付いている、フィン(スケッグとも言い、方向転換や推進力増加のための鋭利な突起物)によって体を負傷してしまうサーファーも少なくありません。
ウェットスーツを着ていればある程度のダメージを防いでくれます。以前僕もサーフィン中に左腕付近がフィンによって「スパッ」と切れたことがあります。ウェットを着ていたので体は無傷でしたが、ウェットを着ていなかったら・・・と思うとゾッとしますね。ウェットはダメになりましたが、命に代わるものはないので、ウェット代くらい安いものです。
クラゲから体を守る
お盆を過ぎると突如現れる「クラゲ」。「お盆を過ぎたら海に入るな」という謂れがありますが、気にもせず海へ向かってしまうのがサーファーマインド。さてクラゲに噛まれるとどうなるか。
めちゃくちゃ痛い!!んです。海パン一丁でサーフ中に太ももの内側を噛まれたことがありましたが、
大、大、大激痛です。ミミズ腫れのような痕が数日残りました。
ウェットスーツを着ていればクラゲから体を守る事ができます。ウェットスーツを着ていてもまれに足首から下の部分を噛まれますが、太もも程の痛みはありません。
リーシュコード(4,000~5,000円程)
リーシュコード(パワーコード)とは、サーフボードと体を結ぶ紐のことです。足首に装着します(ロングボード時は膝下に装着)。基本的にリーシュコードを装着せずにサーフィンをしてはいけません(ノーリーシュサーフィン)。ボードが手元から離れることにより溺れてしまうなどの危険も増しますし、手元から離れたボードが波に巻かれて他のサーファーに危害を加えてしまう恐れがあるからです。
リーシュコードの役割
サーフィン中に波に巻かれたり、ライド中にバランスを崩すなどしてどうしてもサーフボードから体が離れてしまうということがあります。基本的にボードを手から離さないのようにするのがマナーですが、大きな波が来た時などはコントロール不能になりボードが離れてしまうこともあります。
そんな時に体とサーフボードを繋ぐリーシュコードがあれば、リーシュコードをたぐり寄せることによってサーフボードを手元に戻すことが出来ます。
リーシュコードの過信は禁物
リーシュコードがあるからといって、自分の力量以上の波があるポイントでサーフィンすることは危険です。なぜならリーシュコードは「切れることがある」からです。大きな波であればあるほど、波に巻かれた時のコードのテンションは相当なものとなります。リーシュコードは消耗品です。使用すればするほど劣化し、あるとき「プツン」と切れます。定期的なメンテナンスを行い、時には買い替える必要もあります。
リーシュコードは命綱ではない
サーフィンを始めたい方にどうしても伝えたいのが、海での行動は全て「自己責任」になってしまうこと。仮にリーシュコードが切れサーフボードが遠くに流れていってしまった場合には、サーフボードのあるところまで泳いで取りに行かなくてはなりません。セット(一時的に大きい波が連続してやってくること)の時にリーシュコードが切れてしまうと、自分のサーフボードがどこへいったのかすぐに分からず、パニックになることもあります。
リーシュコードは新品を購入した方が良い
中古で販売されていることも多いリーシュコードですが、中古品は使用期間や使用頻度が明確でないためおすすめしません。僕も以前中古で購入したことがありますが、使用して3回目で切れてしまったことがあります。
サーフワックス(300円程)
さて、最後のアイテムがサーフワックス。サーフワックスがないとサーフィン出来ません。
サーフワックスの役割
いわばワックスは「滑り止め」です。サーフボードの表面はツルツルしているので、そのままの状態ではとても海の上でボードに立つことが出来ません。立ったとしてもツルっと滑ってしまいます。サーフボードの表面にワックスを塗り、足の裏とサーフボードの接地面をグリップさせることが必要になります。
ワックスの種類
「ベースコート」と「トップコート」という2つのワックスが必要になります(各300円程)。まずはボードの表面にベースコートと呼ばれる滑り止めの土台となるワックスを塗ります。作業に30分程かかりますので、予め塗っておく必要があります(慣れてくると15分程で可能)。一度塗っておけばある一定の期間(3か月~半年くらい)はベースコートは塗り直す必要はありません。
続いて、サーフィンをする直前に「トップコート」と呼ばれるワックスを塗ります。トップコートは、海水温によって使い分ける必要があります。基本的に4段階くらいの水温に分けて販売されていることが多いですね。夏用ワックスは溶けにくい性質で出来ており、冬用ワックスはある程度溶けやすい性質で出来ているのが特徴。
トップコートを難しく説明すると「ある水温に対して、ワックスを少しだけ溶かし(柔らかくし)、グリップ力を増すためのもの」です。各ワックスのパッケージに「水温何℃~何℃まではこれ」と書かれていることがほとんどなので、その表記を参考にするといいですよ。
まとめ
サーフィンを始めてからというもの、完全に「No Surfing No Life」になってしまった僕。それくらい魅力的なもの、それがサーフィン。何事も初めの一歩は踏み出しにくいと思いますが、踏み出せば魅力的な世界が待っています。
海辺にあるサーフショップで、サーフボードとウェットスーツなどの道具一式のレンタルが出来るところもあります。また、1日限りのサーフレッスンをおこなっているところもあり、レッスンではインストラクターが手取り足取り丁寧に教えてくれます。
是非アナタもサーフィンにトライしてみて下さい!