10対0(じゅったいぜろ)という言葉を時折聞くことがあると思いますが、この言葉がどんな時に使われるのか、またどんな意味合いで使うのかを解説します。
「10対0」の意味は?どんな時に使う?用例を用いて使い方を解説
「10対0」とは、
過失、責任、原因などの割合を10を分母として示した際、全面的な非が自分側又は相手側にある場合に使います。
- 「10対0」で相手側に過失がある
- 「ジューゼロ」でこっちが悪い
「対」が省略して言われることもあります。「0対10」という使い方はしません。
「100対0」という表現もある
- 100対0(ひゃくたいぜろ)
- 100ゼロ(ひゃくぜろ)
という言い方がありますが、こちらも「10対0」と同じ意味合いですが、分母となるものを100%で表しています。
- 100対0で相手に非がある
- 100ゼロでこちらが悪い
「10対0」が10を分母にした割合で示すことに対し、「100対0」は100%を分母とした割合で示しています。
10対0はどんな時に使う?
双方間で何か「事」が起こった際、原因や過失が「どっち」に「どのくらい」あるかを明確にする際に使用します。特に多く使用されるのが、事故が起こった場合。
明らかにどちらか一方が悪い場合に、「10対0」でどちらが悪い、という表現をします。
お互いに責任がある場合は?
どちらかに全面的な過失がある場合と異なり、双方に過失があることを、
- 過失が割れる
- 双方過失
と表現しますが、その場合過失の割合を表す際には、双方の合計が10となるような対比で表します。
- 「7対3」でこちらに非がある
- 「6対4で」で向こうが悪い
- 「過失割合は5対5(五分五分)」
など。
双方に過失があるという場合、パーセントではなく「10を分母にした割合」で表現することが多い傾向にあります。
- 今回の事故は91(きゅーいち)でこちらが悪い
- 82(はちにー)の割合で相手側に過失がある
- ケンカの原因は73(ななさん)の割合でAさんに非がある
など。
10対0の事故ってどんな事故?
では実際に10対0になる事故はどんなケースがあるのでしょうか。事例をあげてみたいと思います。
赤信号で停止中に、後ろから車に追突された
これはどう考えても追突した側に非がある追突被害事故です。赤信号で止まっていた車には全く非はありません。
この場合「10対0」で追突した車が悪い(加害者)ということになります。
駐車場で車を無人駐車中に、他の車にぶつけられた
このケースも明らかにぶつけた側に全面的な過失があり、無人で駐車中の車側に非はありません。また、車をぶつけた相手が警察に届けることをせず現場から立ち去った場合は「当て逃げ」となり、重い処罰を受けることがあります。
この場合も「10対0」でぶつけた側が悪いということになります。
さいごに
今回は「10対0」の意味と使い方について解説しました。是非参考にしてみてください。