「大局を見る」とは?小さい事にとらわれない考え方について【ことわざあり】

物事には「大局」というものが必ず存在します。

どんな思考や行動も「大局」を意識することが重要です。

「大局を見る」とは?小さい事にとらわれない考え方について

大局を見るとは、

  • 些事にこだわらず、物事を俯瞰的な視点で捉え、良い方向へ導く
  • 物事を長期的観点で考え、目先の損得にとらわれず、最終的に良い結果となるような見方をする

という意味です。

大局を見ることが大切だと分かっていても、つい目先の小事にこだわるあまり、大局を見誤ることがあります。

かくいう私も、考えなく行動してしまっては幾度となく反省を繰り返すことが多いです(苦笑)

大局を見るの具体例について

日常やビジネス、人間関係においても「大局を見る」という考えが重要です。

ここでは大局を見ることの具体例について挙げて見たいと思います。

あおり運転について

近年問題になっているあおり運転ですが、あおり運転のきっかけは、

  • 割り込まれた
  • ヒヤッとさせられた

こういった場合に「やり返す」ことから始まることが多いようです。

運転中に嫌な思いをすることは誰でもあると思いますが、頭に来たからといってあおり運転をしてしまってはいけませんね。あおり運転をしてしまえば、周囲の車や歩行者などにも危険が及ぶことも考えられます。

交通における「大局を見る」とは、

自分又は同乗者、その他の車両や歩行者などに危険を及ばせず、交通に支障をきたさないこと

となります。些細な事がきっかけであおり運転をしてしまい、もしも怪我人が出てしまっては大変です。それこそ些細なことがきっかけで「大局を見誤る」ことになります。

人間関係での「大局」

人間関係はもちろん「良好」なほうが良いに決まってます。

相手にちょっと嫌なところがあった場合に、それを注意したり指摘することによって人間関係がこじれることがあります。

本人のためにもどうしても直してほしいこと、であれば話は別ですが、重箱の隅をつつくように相手の欠点を幾度となく指摘するのも考えものです。

人間関係における「大局を見る」とは、良好な関係を継続させることであるので、些細な事には気も留めず、寛容であるほうが良いと言えます。

大局を見る、見誤るに関連することわざ一覧

損して得とれ

一時的には損をしても、結局は得になる行為のこと。喫茶店での打ち合わせの「コーヒー代」を出してくれる上司は人望も集まりやすかったりしますね。

角を矯めて牛を殺す

曲がっている牛の角を直そうとして、牛を死なせてしまうこと。小さな欠点にこだわって全体をダメにしてしまうことです。

あるがままの牛を受け入れることが大切になります。

枝葉末節にとらわれて大局を見失う

枝葉末節とは、葉や枝などの「主要でない部分」のこと。細かいことにこだわりすぎるあまり、木の幹(主要となる根幹、大局)を見失うこと。

資料作成で細かいところを添削するあまり、提出期限が過ぎてしまったという経験は1度や2度じゃありません。

木を見て森を見ず

細かい部分だけに注意が向いてしまい、全体の本質を見失うこと。

常に大局を見ることを心がけていれば、小さいことは気にならなくなりそうですね。デキる人は「木を見て森も見る」そうですが。

一葉目を蔽えば泰山を見ず

いちよう目をおおえばたいざんを見ず。目の前に大きな山(大局)があっても、一枚の木の葉が目にかぶさると全体が見えなくなるということ。些事にとらわれて道理を見失うということ。

玩物喪志(がんぶつそうし)

珍しい物にとらわれてしまい、本来の志を失うこと。転じて、

必要のないものに夢中になりすぎるあまり、大切なことを見失ってしまうことです。

物に執着しすぎてしまうのも考え物ですね。

小事に拘りて大事を忘るな

まさにそのまんまの意味ですね。いつの時代も「大局」が大事ということです。

一文惜しみの百知らず

たった一文を惜しむことによって、後から得られるであろう百(大局)を失うということ。割り勘をするときに「端数」まで請求し、「細かい人」という烙印を押されないようにしたいものです。

鳩を憎み豆を作らぬ

畑に豆を作って生活をしているが、鳩に豆を食べられるのを嫌い、本来作るべき豆を作らないということわざ。細かいことを気にし過ぎるあまり、本来行うべきことをしないということ。

女、賢しくて、牛売り損なう

牛を打って生計を立てている女が、利口な様子で売ろうとするあまり、かえって知恵のないことが露呈し牛を売り損うということ。目先の評価を気にし過ぎるあまり、牛を売るという大局が見通せないこと。

大行は細謹を顧みず

たいこうはさいきんをかえりみず。大事を成すためには小さいことは気にしていられないということ。

小異を捨てて大同に就く

小さな意見の相違などはあっても、大勢が支持する大局的な意見に従うこと。

目に秋毫の末を察すれば耳に雷霆の声を聞かず

めにしゅうごうのすえをさっすればみみにらいていのこえをきかず。動物の毛の先ばかり気にしていて、雷の音が聞こえないこと。細かいことを気にしていて自身に迫る危険に気づかないこと。

さいごに

大局を見る力を養うと、常に冷静でいられる力がついてきます。すぐに行動する前に、一度物事を長い目で見てみることや全体を俯瞰してみることをおすすめします。

       

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