コールセンターが繋がらないのはなぜ?わざと?その理由を徹底解説

「ただいま電話が大変混み合っております。順番にお繋ぎしますので、このまま少々お待ちください」

コールセンターに電話をかけるとこのようなガイダンスが流れ、長い間待たされることがあります。

いつも繋がらないのはなぜ?わざとなの?人気のある会社だと思わせたいの?

といろいろ考えてしまいがちですが、コールセンターが繋がりにくいのには理由があります。

今回は長年コールセンターで働いていた私が、コールセンターの内部事情をお伝えします。

コールセンターが繋がらないのはなぜ?わざと?その理由を徹底解説

いつも混み合っていてなかなか繋がらないイメージのあるコールセンター。

すぐに繋がると逆にびっくりしてしまうこともあります。

ではなぜコールセンターは電話がすぐに繋がらないことが多いのでしょうか。その理由を解説します。

1.必要最低限の人数で対応している

入電数に見合った人数で電話対応を行うのがコールセンターです。1日に1000件の電話が入るコールセンターに1000人ものオペレーターを用意して必ず電話が繋がるようにするのはおかしな話。

1日の入電数や1件あたりの平均通話時間などを総合的に鑑みて、どのくらいの人数で対応するのが望ましいのかを調整するのがコールセンター上層部の役割となっています。

2.対応時間が長くなることでの入電の逼迫

コールセンターの業務は「対お客様」である以上、お客様に合わせた対応をしなければなりません。

たとえば、話好きなお客様と対応すると、それだけでオペレーターの1件当たりの通話時間が長くなります。こうなることで、次の電話を取るまでの時間が必然的に長くなるわけですね。

余談ですが、コールセンターでは対応時間が短ければ短い程良しとされる傾向があります。対応時間が長いと、要点を簡潔にまとめて話せていないという評価さえ下されることもあります。

3.一時的な大量入電

コールセンターで働いていると、突然多数の電話が鳴るという波が来ることがあります。

お客様は「お客様のタイミング」で電話をかけてくるため、単純にオペレーターの人数以上の入電が一時的にあった場合には、全ての電話に対応しきれないという状況に陥ります。

4.一度の対応で全て完結しなければならない

お客様との電話が終了した後は、その電話の内容を「履歴」に残すところまでがコールセンターのオペレーターの役割です。

1日に大量の入電があるコールセンターでは、1回の電話対応で、その対応の全てを完結しなければなりません。そのため、電話対応の全てを履歴に残し、自分自身から一旦手放すということが必要になります。

一度対応したお客様が何らかの理由で再び電話してきたとしても、自分以外の誰でもが対応できるように正確に履歴を残さなければなりません。

情報の錯綜を防ぐため、電話が鳴りっぱなしになっているからと言って、履歴の入力を後回しにして次の電話を取る、ということを禁じているコールセンターが大半です。

電話が混みあっている場合でも、オペレーター全員が電話中ということではなく、履歴を正確に残しているため次の電話を取る事が出来ない、ということもあります。

コールセンターではない会社では、電話が鳴りっぱなしになっているときは、手元の作業を一旦中断し電話に出る、ということもありますが、コールセンターではそうはならないのです。

5.問い合わせが殺到するような理由があるとき

コールセンターには集中的に電話がかかってくる時期というものがあり、その時期には電話が繋がりにくい傾向があります。たとえば、

  • 携帯電話会社のコールセンター→新料金プランの問い合わせやそれに付随するプラン変更の問合せなど
  • 損害保険会社のコールセンター→台風などの災害の後など
  • 自動車保険会社のコールセンター→サンデードライバーが運転する土日祝日、大型連休中など

上記のように、時期によってコールセンターが繋がりにくい場合があるのが現状です。入電数が多いことが想定される場合には、人員を増やして対応するコールセンターもありますが、それでもやはり予想以上に入電数の増加があった場合には結果として電話が繋がりにくい状況になってしまうことがあります。

コールセンターの電話が繋がらない時はどうすれば良い?

順番にお繋ぎしますので、このまま少々お待ちください

というガイダンスが流れたときは、ある程度待たされることは覚悟しておいたほうが良いでしょう。携帯電話をスピーカーにして、オペレーターが出るまで何か別のことをするなどして気楽に待つのがイライラしない唯一の方法です。

なお「順番に繋ぐ」というのは本当です。しっかりと着信順にオペレーターに電話が振り分けられます。

それでも繋がらない場合は?

いくら待っても一向に電話が繋がらない、そんな時には一旦電話を切って時間を改めてかけ直すのも良いでしょう。ずっと待っていてもイライラが募るばかりです。

また、企業によっては「お問合せフォーム」などで意見、質問を受け付けるものもあります。特に急ぎでないようであれば、企業のホームページに「お問合わせフォーム」があるかどうか確認してみましょう。

コールセンターが繋がらない時は電話代はどうなる?

コールセンターによってはオペレーターと繋がっていないにもかかわらず、電話料金が取られることがあるので注意が必要です。「0120」から始まるフリーダイヤルは常に無料ですが、「0570」から始まるナビダイヤルや、市外局番から始まる電話番号は電話料金が発生します。

ここで気を付けてほしいのが、オペレーターが電話に出た瞬間から料金が発生するのではなく、電話をかけた瞬間から料金が発生することがあるということです。

オペレーターには繋がっていないが「電話がつながっている」ことで、通常の電話料金が発生することがあることを覚えておきましょう。

電話が繋がらないことについてのクレームはよくある?

「一体何分待たせるんだ!?」と開口一番に怒り出すお客様が一定数いるのがコールセンターの実状です。冒頭で述べた通り、コールセンターの電話が繋がらない理由には、様々な要因があります。

偶発的に着信数が増加し対応しきれないことがあるのがコールセンターであり、電話が繋がらないことの全面的な責任が常にコールセンターにあるわけではありません。

「電話が繋がらず待たされた」ということをオペレーターに伝えるのはまだ良いのですが、待たされたことについてオペレーターに怒鳴り散らすのは、少々的外れではないでしょうか。

さいごに

今回はコールセンターの電話が繋がらない理由についてご紹介しました。お役に立てば幸いです。

       

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