コールセンターで使用する「共感の言葉」について会話例で解説します

心を表している写真

コールセンターでは、オペレーターが「共感の言葉」というものを使用して電話応対を行うと、とても好感の持てる応対になります。

「共感の言葉」を使用することによってお客様は、

  • この人はちゃんと自分の心情を理解してくれている

という印象を受け、結果として会話がスムースになり、問題解決が容易になる、クレームの発展を防ぐという効果もあります。

この記事ではコールセンターでの電話応対における「共感の言葉」の重要性と、使用方法についてご紹介します。

この記事を読んでほしい人

  • 共感の言葉の詳細を知りたい
  • 電話応対力を向上したい

共感の言葉について

心のマーク

共感の言葉とは、相手の心情、心境、背景を汲み取り、思いやりの気持ちを持つことから発せられる、相手の心に寄り添う言葉です。

コールセンターでは、共感の言葉を使用しなくても間違いではありませんが、使用することによってより一層お客様が受ける印象が良くなる大切な言葉です。

コールセンターでのお客様との応対というのは、一期一会のことがほとんどですが、

「どうせ一期一会なんだから」

という気持ちで応対するのではなく、

「一期一会だからこそ」

という気持ちで臨むと、お互いに気持ちのよい会話になります。

共感の言葉の使用方法について

電話応対力向上のために必要不可欠な共感の言葉ですが、具体的な使用方法をお伝えします。

まずは「共感の言葉」を使用した場合と、そうでない場合の会話を例にあげて見てみます。

共感の言葉の使用方法1

まずは共感の言葉を使用していない例です。

NG

オペレーター
「お電話ありがとうございます。〇〇コールセンター、〇〇でございます。」
お客様
 「あのー、子どもが学校でケガをしたので、傷害保険の請求をしたいんですが」
オペレーター
「かしこまりました。ご契約を確認致しますのでお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

あたかもマニュアルに沿ったような思いやりのない返答になっています。

このような応対ではお客様が受ける印象は良くありません。

「ケガをした」という出来事はお客様にとって非常に大きな災難です。特に思いやりの気持ちをもって応対する必要があります。

それでは「共感の言葉」を使用した場合の応対を見てみます。

OK

オペレーター
「お電話ありがとうございます。〇〇コールセンター、〇〇でございます。」
お客様
 「あのー、子どもが学校でケガをしたので、傷害保険の請求をしたいんですが」
オペレーター
「お子さまがおケガをされたんですね。お見舞い申し上げます。ご契約を確認致しますので、恐れ入りますがお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

まず第一声でお見舞いの言葉をかけています。このようにお客様の心情や背景を汲み取り、共感の言葉を使用すると、とても人間味のある良い応対になります。

さらに「恐れ入りますが」というクッション言葉を使用すると、お客様が受ける印象がさらに良くなります。

コールセンターで使用する効果的なクッション言葉について

2017.11.28

共感の言葉の使用方法2

共感の言葉を使用していない例です。

NG

オペレーター
「お電話ありがとうございます。〇〇コールセンター、〇〇でございます」
お客様
 「すみませーん、携帯電話が水没してしまったので、修理や交換をしたいんですけど」
オペレーター
「まずは携帯電話の番号を教えて頂けますか?」

「共感の言葉」を使っていないため、他人事のような印象を与えてしまっています。共感の言葉を使用すると、下記のような応対になります。

OK

オペレーター
「お電話ありがとうございます。〇〇コールセンター、〇〇でございます」
お客様
 「すみませーん、携帯電話が水没してしまったので、修理や交換をしたいんですけど」
オペレーター
「それは大変でございました。水没による修理や交換でございますね?ご契約を確認しますので、恐れ入りますが携帯電話の番号をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

携帯電話が故障したことのある方は少なくないと思いますが、携帯電話が使えなくなることで誰とも連絡が取れず、とても不安になることがあるものです。

このようなお客様の心情を理解し、「大変でございましたね」と共感の言葉を使用すると、とても良い印象になります。

共感の言葉を使用するタイミングは?

共感の言葉を使用するタイミングは、決まって「応対の冒頭」です。

応対が始まってからほんの数秒で、お客様はオペレーターの印象を感じ取ります。

面と向かっての対話であれば、お客様に対して共感の感情を持っていることは、表情や行動から察知することができますが、電話というのはお互いの姿が見えないため、「言葉」だけで伝えなければなりません。

よって応対全体の印象とオペレーターの印象をを決めるにあたり、まずは「お客様の事を親身になって考えています」ということを応対の冒頭でお客様に伝える必要があります。

応対の最後のほうで、

「この度は誠に大変でございました。お子さまにお大事になさって頂くようお伝えください。」

と伝えても、あたかも取ってつけたような印象を与えてしまい、素晴らしく良い印象になるとは言えません。

共感の言葉が全くないよりはまともですが、やはり冒頭で使用するのが大事になってきます。

冒頭で共感の言葉を使用し、さらに応対の最後でも使用することで、お客様に与える印象が最も良くなる応対になります。

共感の言葉の種類について

お客様の心情は理解しているけれど、どんな言葉をかけたらよいか分からない、という時のために共感の言葉の種類について確認しておきましょう。

  • それは大変なことでございましたね
  • お気持ちお察しいたします
  • それは驚かれましたね
  • お見舞い申し上げます
  • お身体を大事になさってください

電話対応の最後に使いたい共感の言葉

不安な気持ちを抱えているお客様に対して、電話の最後に、

  • 何かご不安な点がございましたら再度ご連絡頂ければと思います

と伝えることで、お客様の不安な気持ちが幾分か楽になることもあります。「いつでも話を聞く用意があるので、些細なことでも相談してください」という気持ちを伝えるためのフレーズと言って良いでしょう。

よく耳にするフレーズで、

  • また何かあればお気軽にご連絡ください

というものがありますが、「気軽」という言葉はお客様の心情にそぐわない場合もあるので、慎重に使用することが大切です。

さいごに

会話の印象がとても良くなる「共感の言葉」を積極的に使用し、お客様に感動してもらえる電話応対を目指しましょう。

       

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