お電話口でお話しされているお客様に対して使用する「効果的な相槌」についてご紹介します。
相槌を打つことは、「あなたの話をしっかりと聞いています」というメッセージであり、より一層相手に心地よくお話ししてもらうために必要不可欠です。
では好感が持てるような相槌とはいったいどのような相槌なのでしょうか。
好感の持てる効果的な相槌とは
知り合いとのお話の時の相槌は「うん、うん」や「そう、そう」などが挙げられると思いますが、そのような相槌はコールセンターやビジネス上の会話では使用しません。
必ず「はい」と相槌を使用します。
お客様に対して「うん」や「そう」などの相槌を使用しているビジネスマンやオペレーターはさすがにいないとは思いますが、「ええ」という相槌を使用している方を見かけることがあります。
さらには「ええ、ええ」と連呼している方も見かけますが、聞いていて非常に違和感がありますね。「ええ」という相槌は、自分と対等または目下の人物に対し使用する相槌であるため、印象が良くありません。やや上から目線な印象さえ与えてしまいます。
お客様との会話で相槌をする際には、まずは素直に「はい」でいいのです。
相槌のバリエーション
しかし、「はい」ばかりの一本調子な相槌が続いてしまうと、「この人はちゃんと人の話を聞いているのか?」という印象を与えかねてしまいます。
「はい」以外の相槌のバリエーションとしては、「さようでございますか」「そうだったのですね」「おっしゃる通りです」「それは大変でございましたね」などの種類があります。
「はい」を主に使用し、適宜「さようでございますか」「そうだったのですね」などの異なる種類の相槌を使用すると、会話にメリハリが出て大変好感が持てる印象となります。
コールセンターでよく使う相槌の一覧
- 「はい」
- 「左様でございますか」
- 「かしこまりました」
- 「おっしゃる通りです」
- 「大変なことでございましたね」
適切ではない相槌とは
相手の話を聞いているときに使用する相槌の中には、適切ではない相槌もあります。代表的な例をいくつか挙げてみます。
適切ではない相槌一覧
- 「はいはい」「はいはいはい」
話し手を急かしているという印象を与えてしまうため良くありません。小馬鹿にしているような印象さえ与えてしまいます。
- 「はぁ↓」
誰でも一度は聞いたことがあるかもしれません「はぁ?」ではなく「はぁ↓」です。お客様の話を真摯に受け止めていない印象を与えますのでやめましょう。
- お客様の話に被せ気味の「はい」
お客様が話を区切るタイミングで相槌を打つことが基本ですが、お客様の話の区切りの前に「はい」と被せて言うことはよくありません。これもまたお客様を急かしている印象を与えます。
- 間を置いてからの「・・・はい」
適切なタイミングで「はい」と言えておらず、適切なタイミングからある一定の間を置いてからの「・・・はい」。お客様の話に対して本心では同意、納得はしていないが、仕方なく「はい」と言っている感じを与えてしまいます。
- 「うんうん」「うんうんうんうん」
高速で「うんうん」と返答する良く耳にする相槌です。「あなたの言わんとしていることは分かっています」というニュアンスで使用していることが多いのですが、あまりにもフランクで失礼な相槌です。
お客様へ真摯に向き合えば、適切な間で相槌を使用することができると思います。まずは素直に「はい」と言えるように心掛けましょう。適切ではない相槌の他に、コールセンターで使ってはいけないNGワードもありますので、併せてご覧ください。
「そうですね」という相槌は失礼?
コールセンターではお客様の話に共感することや同調することも重要ですが、その際に「そうですね」という相槌を使用している方も見られます。
「そうですね」という言葉自体失礼にはなりませんが、人によっては、
- 上から目線に感じる
- 「それは当たり前のこと」として軽くあしらわれている
- 投げやりな印象を受ける
という良くない印象を受ける言葉でもあるようです。相手の話に同調するのであれば、
「はい」「さようでございますね」という相槌を使用するのが無難でしょう。
感情を込めた相槌を
会話の中でお客様が最も伝えたいという肝心な部分を感じ取った場合には、聞き手側も特に心を込めて相槌を使いましょう。お客様に対して強く共感することが大事です。
ここであらためて相槌のバリエーションについて確認しておきましょう。
素直な返事
- はい
- 左様でございますか
相手の話の内容を確認する
- そのようなことがあったのですね?
- 〜ということでしょうか?
感謝の気持ちを伝える
- ありがとうございます
- 恐れ入ります
- お手数をお掛けします
共感の気持ちを伝える
- それは驚かれましたね
- 大変なことでございましたね
- お気持ちお察しします
適宜、適切な相槌を使用して、お客様に気持ちよく話をしてもらう工夫をしましょう。
相槌を打つ間の取り方のポイントについて
タイミング良く相槌を打つことばかりに意識が集中すると、本来相槌を打つべきところで適切な相槌が打てません。
適切なタイミングで相槌を打つためのポイントは、「しっかりと相手の話に耳を傾けること」です。
相手の話の内容に集中するように心がけると、自然と適切な間、タイミングで相槌が打てるようになります。
相槌の多用に注意する
- 「はいはい」
- 「ええ、ええ」
- 「それで?」
相槌を多用しすぎると、相手が話をしにくくなる場合があります。相手の話を急かしているような印象や、結論を急ぐような印象さえ与えることもあります。
相手の話をしっかり聞き、適宜適切なタイミングで相槌を返すことが大切です。
さいごに
今回はコールセンターで使用する適切な相槌についてご紹介しました。
電話対応での相槌は、相手とのコミュニケーションを円滑に進めるための非常に重要な要素です。
相手の話に効果的な相槌を返すことで、自分が相手の話を「ただ聞いている」だけではなく、理解を示していることや関心を示していることも伝えることができます。
こうすることで、相手は自分の話に興味を持ってくれていると感じ、話を続けやすくなり、さらには信頼感を持ってもらいやすくなります。
下記の記事ではコールセンターで誤って使用してしまいがちな言葉の正しい言い換え方法について説明しています。ご興味のある方は是非参考にしてみてください。