電話対応中に、分からないことを聞かれたときはどのような対応をすれば良いのでしょうか。
ここでは相手に対して失礼にならないような対応方法をお伝えしたいと思います。
電話対応で「分からないことを聞かれた」時の対応方法について
電話対応中に、分からないことを聞かれることが多くあります。そんなときに、
- 知りません
- 分かりません
とぶっきらぼうに対応するのは良くありません。では、分からないことを聞かれた時にはどのような対応をすれば良いのか、パターン別に解説します。
自分の担当外のことを聞かれたとき
社内では部署が分かれていたり、担当がついているなど、質問の内容について自分では説明できないことがたくさんあります。
そんなときには単刀直入に、
- 担当部署にお繋ぎいたします
- 担当者の者にお繋ぎいたしますので、少々お待ちください
と伝え、電話を保留にしましょう。担当者が快く電話を代わってくれるはずです。
電話を引き継ぐ際には、相手の質問の内容をしっかりとヒアリングし、正しく担当者へ伝えることが大切です。引き継ぎがうまくいってないと、
- 「あれ?さっきの人に説明したんだけどなぁ。話は伝わってないの?」
と思わぬクレームに発展してしまうことがあります。
質問の内容が難しい、または専門的で高度な質問でわからないとき
明らかに自分自身で答えるべき内容にもかかわらず、専門的な質問のため即答できない場合などもあります。
そんな時に「確実ではないことを伝えること」はNGです。誤った情報を伝えてしまったがばかりに、相手に多大な迷惑をかけてしまう事態も起こり得ます。
- 確認しますので少々お待ちください
- お調べしますので、少々お待ちいただけますでしょうか?
少しでも「もしかしたら間違っているかもしれない」と思った場合には、確実な答えを探すために時間をもらうか、折り返しの対応にするのが望ましいと言えます。
分からないことを聞かれた時に使ってはいけない言葉について
分からないことを聞かれた時に「使ってはいけない言葉」があります。下記のような言葉の使用は避けましょう。
お調べして折り返しますので、しばらくお待ちください
「しばらく」という言葉は、どのくらい待たされるのかがはっきりしないため、相手を不安にさせてしまう可能性があります。
確認でき次第折り返しいたします
一体いつまで待てば良いのか、確認できなければ折り返しの電話はないのか、など不安をあおる言葉です。折り返し時間の目安が全くないと不安になってしまいます。
確認しておきますので、30分後にもう一度お電話をいただけますでしょうか?
こちら側の都合で確認するにもかかわらず、相手に電話のかけ直しを依頼するのは言語道断です。クレームに発展しかねない対応ですので絶対にやめましょう。
折り返しの時間の目安を与えると効果的
- 至急確認いたしますので、5分後に折り返しお電話いたします
- 担当部署に確認して30分以内に折り返しご連絡いたします
- 先方の都合の良い日を確認して本日中に一度お電話いたします
期限や目安となる時間をあらかじめ伝えておくことによって、どのくらい待てば良いのかが分かるため、相手に安心感を与えることができます。
即座に回答できないが、相手から執拗に答えを求められた時
質問の内容に即座に答えられないとき、確認して折り返す旨を伝えたにもかかわらず、執拗に答えを求められることがあります。
- だいたいの説明でいいから
- 一般的にはどういう流れなの?
- 簡単でいいから
上記のように相手が回答を急いでいる場合、対応に窮してしまうこともあります。確実な回答をしない限りはトラブルに発展するおそれがあります。
このような場合にはクッション言葉を使用し、分からないことは分からないと素直にお詫びすることが最も適切な対応になります。分からないこと=恥ずかしいことではありません。知識を蓄えていくことが大切です。
相手から執拗に回答を求められた場合には、
- 「申し訳ございませんが、私では責任のある回答をいたしかねますので、至急確認して折り返しの連絡をしてもよろしいでしょうか?」
と伝えましょう。ここまで丁重に伝えればだいたいの相手は折り返しを受け入れてくれます。
まだ決まっていないことを聞かれたときの対応について
明確な答えが出せない時や、未定の事項について聞かれることがあります。
- お宅の会社の年末年始の営業日はどうなるの?
- 新商品はいつ頃発売されるの?
など、まだ正式に決まっていないことを聞かれた場合に、どのように返答してよいのかわからないことがあります。そんなときには、
- 申し訳ございませんが、現時点では未定となっております
と答えるのが正解。憶測や推測で答えることのないよう注意しましょう。また、「決まり次第当社のホームページで公表しております」とフォローするのも良いでしょう。
電話対応で分からないときに使えるフレーズについて
分からないことをを聞かれた時に、「知りません」や「分かりません」では些かぶっきらぼうです。
差し障りのない言い方には次のようなものがあります。
- (わたくしでは)分かりかねます
- 存じあげておりません
- 存じておりません
- お答え致しかねます
- 現時点では未定となっております
分からないことを聞かれた時には「ただ分からない」と伝えるのではなく、すぐに調べる姿勢や担当者に取り次ぐなどのスムースな対応が必要です。
さいごに
今回は電話対応でわからないことを聞かれた時の対応についてお伝えしました。電話で対応に困った経験がある方はぜひ参考にしてみてください。