- 担当部署にお電話をお回ししますので少々お待ち下さい
- 係の者にお回ししますのでお待ち頂けますか?
一度は聞いたことのある「お電話をお回しします」という言葉。
一見丁寧に見える言葉遣いではありますが、
どこか相手を蔑ろにしているのような言葉遣いでもあります。
「お電話をお回しします」の由来は?
むかし電話交換手がダイヤルを回し、当該部署へ取り次いでいたことからこの用語が定着したという説が一般的です。
黒電話のダイアルのようなものをくるくる回し、あらゆる部署に取り次いでいたことが想像できますね。
このことから「お電話を回す」という言葉は、数多くかかってくる電話に対し、「さばく」「うまく対処する」という事務的な要素があるため、あまり良い印象が持たれないのではないかとも感じ取れます。
「回す」という言葉自体、
- コマを回す
- ルーレットを回す
- 事業を回す
といった「作業」のようなイメージを持つため、電話相手に対し真摯に対応していないような印象を与えてしまいます。
また、「たらい回し」を想起させる言葉でもあるため、部署が枝分かれしていることが多いコールセンターでは特に使用しないほうが良いでしょう。
「お電話をお回しします」の言い換え方法は?
コールセンターやビジネス上では「お電話をお回しします」とは言わず、
- お電話をお繋ぎいたします
と伝えるのが最も無難な伝え方です。「繋ぐ」には「想いを繋ぐ」「結ぶ」のような良いイメージのある言葉なので、このように言われて違和を感じる人は少ないでしょう。電話を取り次ぐ際には、
- 担当部署にお電話をお繋ぎいたしますので、少々お待ち頂けますでしょうか?
と伝えれば問題ありません。
「電話を代わります」と言い換えることも可能
「上司に代われ!」と言われた場合に、「上司にお繋ぎします」と返答するのは相手に不遜な印象を与えてしまいます。「代われ」と言われた場合にはそのまま、
- 上の者に代わりますので少々お待ち下さい
と伝えれば問題ありません。
POINT!「お電話をお回しします」ではなく「お電話をお繋ぎします」と伝えよう。